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とには気付かず、
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2015/11/05 18:16
喬允はお礼を言うのも忘れその場に立ち尽くしていたが、運転手に促され、覚束ない足取りで車内に戻った。そして奏の部屋がある雑居ビルの場所を告げ、シートに深く座り直してようやく、身体の芯から達成感が湧き上がるのを自覚することができた。

「や、やった……やった……!」

喬允は両手でガッツポーズしつつ、進むべき道の彼方に浮かぶ確かな光の存在を感じた。



玄関から何やらガチャガチャ音がするなあと思ったら、荒々しい足音が奏のいる部屋に近づいてきた。

「奏っ、奏!」

弾んだ大声で名前を呼ばれ、奏はびくっと飛び上がる。部屋に駆け込んできた喬允は、顔を紅潮させ瞳を煌めかせて、真直ぐ奏の許に駆け寄った。

記憶に刻まれている少年時の喬允そのままの輝きが眩しくて、奏は思わず目を細める。

「お、お帰り、喬兄」

まさかここに帰ってきてくれるとは思っていなかったから、不自然に引き攣った『お帰り』になってしまう。しかし喬允はそんなこ奏の両手をがしっと強く握って、

「聞いてくれ。新薬の許可が下りた。ドクターのゴーサインが出たんだよ」
「新薬って、喬兄が売り込んでた―――」
「ああ。新しい抗生剤だ。担当病院の外科部長から許可が出た。ありがとう、奏。お前のお陰だ。お前が、俺の中で燻っていた“欲”を目覚めさせてくれた。自分の抱く信念や理想を貫きたいという欲を」
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